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映画 凶悪 [映画]

どうやらピエール瀧さんが
割と重要な役をやっているということで
ついにここまできたか!
というのを確認するという悪趣味な動機で
鑑賞決定

死刑囚が上告の途中で
余罪を告白するのは何故か?
というサスペンス?

凶悪

昨日から公開ということもあってか
割と客入りがよくてびっくり
半分以上埋まってたんじゃないでしょうか

みんな瀧さん大好きなんだな!(多分違う)

あまちゃんでは人のいい寿司屋の大将として
愉快な好人物!って感じで出演している瀧さんですが
こちらでは
しょっぱなから全開で人間のクズとして
暴虐の限りを尽くしてさっそく逮捕されています

あまちゃんファンの子供には見せないで!

雑誌記者である山田孝之さんが
告白を受けて調査を進めるという展開ですが
告白の理由と併せて
この記者が調査に没頭する理由というのも
大事なポイントかと

予告編やらなにやらで
黒幕がリリー・フランキーさんであることは
明白なのですが
映画ではなかなか出てきません

そして出てきてからはその存在感に
圧倒されます

確信的に悪を為すその姿は
通常ならば嫌悪感を持つのが当然と思うのですが
ここはリリーさんの人なつっこさが
悪魔的に魅力ある人にも見えまして

事態は特に大きなどんでん返しもなく
思いの外淡々と進行しますが
それがかえって世の中のままならなさを見せていて

いやな気分になること請け合いです


山田君の奥さん役が池脇千鶴さんで
相変わらずいい!

でも
なんか最近映画で見るといつもなんか
泣き顔だったり恨みがましい顔だったり
弱々しく笑う顔だったりと
薄幸成分過剰な気がします

どっかにガハハと笑う池脇作品はないものか!

そもそもそういうキャラじゃない?

いやいや何でもできるでしょあの人

とか
話がそれまくりですが
鑑賞後にがっつりと頭が痛く重くなる良作でした!

いろいろ揺さぶられて気分悪いよ!

うん
気分悪くなる作品が好きな人にお勧め!

ネタバレ含む詳細感想は以下

DSC_0044.jpg

実際悪い人たちはずっと爆笑しているこの映画ですが
記者は死刑囚が話す
間違った告白でしか笑っていません

奥さんに至ってはもうほぼ全く笑顔なしです

物語の中心にあるのは
家庭の経済を圧迫する老人という問題

記者がこの問題に執着を見せるのは
彼の家庭の環境にその理由をみつけられます

彼が奥さんに押しつけている問題は
彼自身をも圧迫しているのですが
この事件の関係者は
その圧迫を単純な金目当ての犯罪の物語に
閉じこめます

弱い人をさらに追いつめる問題に食い込んで
楽にさせるという名目で
さらに追い込む犯罪者たちは
他ならぬ自分こそがその標的になりえるという点で
憎むべき敵であると同時に
この問題を解決してくれる
魅力的な犯罪にも見えたのではないかと

執拗にこの犯罪の当事者に対し極刑を望む主人公は
自分の中のその悪を彼らに投影しているんじゃないかと

彼らが生きてその生を楽しんでいるという事実は
自分が非道な選択をして心安らかに生きる可能性を
指し示しているんじゃないかと思うわけです

これはもう鑑賞者にも
当然突きつけられる問題だったりします

ただ死ぬのを待つだけの存在は
未来の自分の姿です

そこで迷惑をかけたくなくてお金を貯めたら
それを目的に標的にされたりするわけです

世の中の仕組みが暗い方向にいくように
できているかのようです

いかん
また頭が痛くなってきた

もうちょっとここまで!


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